サカイノビー、佐藤ワカナ、服部幸平、古屋 暁、みうらし~まる、森 流一郎
応募人数:115人
応募作品総数:505点
agoera、かわらいポメット、高良真秀、こばたえこ、高田美穂子、武政 諒、米田絵理
kanacchi、naggy、yoridono、アイハラチグサ、いち丸、オオタガキフミ、かわいちともこ、キムラキコ、シロマルユウタ、とやちかこ、ニシハマカオリ、ハマダミノル、みどり、ミナミミナ、伊藤ハムスター、井内愛、荻原朋弥、加藤麻依子、河合 寛、河本徹朗、海帆、宮崎ひろふみ、宮城 毅、橋本孝久、金田倫子、駒井和彬、古屋智子、江頭路子、高野桂太、今井雅之、今枝裕紀子、三浦宏一郎、山下美千代、山口夕希子、山崎カズヒコ、山路奈央子、松井トモコ、松倉香子、森 豊、水野朋子、西田 真魚、斉藤高志、早川乃梨子、増島加奈美、村上トモミ、大沢かずみ、竹熊ゴオル、町田七音、田口実千代、渡邉美里、白井ふみえ、浜崎仁精、平尾直子、友田萌衣
(順不同)
プロフィール:幻冬舎デザイン室室長。1969年生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒。書籍装幀・自社宣伝広告デザインを中心に活動。第158回「ザ・チョイス」、'07年度ペーターズギャラリーコンペ、'03/'10/'12年度ギャラリーMAYA装画コンペ審査員。
当コンペには「表紙」という基準があったため、装幀の仕事の経験から確固たる信念を持って選考に臨む事ができ、殆ど迷いはありませんでした。絶対条件は大勢に受け入れられる分かりやすさと親しみやすさ。専門知識で凝り固まった特殊な数少ない人にしか理解できない作品ではなく、十人より百人が、百人より千人が声を揃えて好きと言ってくれる絵が必要とされます。それは描き手の「迎合」とは違います。イラストレーションとはそんな矮小な言葉で逃げられるものではなく、作品として孤塁した上で更に大衆性と包容力が不可欠となるからです。大賞の加藤木さんにはそれが備わっていました。時代の流れに上手に乗った作品群に、ぐっと惹き付けられました。見事です。
一方、審査員賞の黄色いもみじさんは好き嫌いが分かれる作風かもしれませんが、私の強い嗜好で選出させて頂きました。確かに業界でかつて〝イラスト〟と呼ばれ続けてきた絵とは遠く、違和感を覚える方もいると思います。ですが、時代の一歩先を見据えている、それが審査基準でした。マンガっぽい絵はイラストではないと言われた時代がありました。いまはジャンルを越え自生し、現在の「イラストと呼ばれている絵」との境は消え、今後業界は混迷を極めるでしょう。刻々と動き続ける時代を意識した上で自分の絵を構築してゆくのと、流れを知らずに自分だけの世界を描き続けるのとでは大きな違いです。そして出版界含め、世の経済を動かしているのが上記の文化であることを理解した上でイラストレーションという仕事を語るべきです。今、どんな絵がイラストレーションとして必要とされるのか、どんな作風が時代を的確に捉えているのか…。時代の潮流や消費の移り変わりを鑑みて、商品として適合させ世に出してゆくのが選び手側であり、判断するのは消費者です。そういった中でイラストレーションの仕事を続けるのであれば、描き手側も意識の覚醒が必要です。かつて流行した絵や、誰もが真似して描き古された画風をなぞるのではなく、潮流を掴んで一歩先に踏み出す意識こそが、そもそもの「イラストレーション」の本質であると思います。
激変の時代の真っ只中、拘った選考です。このコンペ結果から、新しい何かが始まっていると感じてくれる人がいれば幸いです。
初めて審査をさせていただきましたが、魅力的で素晴らしい作品が多くありました。
1次審査の段階では私の好みの作品を選びましたが、最終的に冊子の表紙として見てみたい、プロの仕事としていろいろな展開が見たいと感じられた方を選ばさせていただきました。
私としてはagoeraさんの作品にとても惹かれました。色使いが素敵で素晴らしかったです。
この度は審査をさせていただきまして、ありがとうございました。
受賞されました皆様におきましては、本当におめでとうございます。
皆様の才能あふれる素晴らしい作品を拝見させていただいて、私も新しい刺激をたくさん受けることができ、審査のお手伝いをさせていただく機会をいただきました事に、心から感謝致しております。皆様の今後のご活躍を、心よりお祈り申し上げております。
初めてコンペの審査員を担当させて頂きましたが、とても新鮮で貴重な体験が出来たことに感謝しています。
そんな今回の経験を通して気付いたこと。それは「応募点数が1点のみ」というのは大きく評価を下げてしまうという事実です。個人的に「入賞レベル」と思える方もいらっしゃいました。しかし1点のみでは、その方の世界観を正当に評価出来ませんでした。とても勿体ないと思います。ぜひ3点以上での出品をお薦めします。
選考にあたり多彩なタッチと表現に感心し、大いに学ばせてもらいました。多くの応募作品に感謝いたします。入選した人の絵にはどれも魅せる力があります。選外の作品にも惹かれるものがありました。多くの支持を得るには、より強力な魅力が必要なのだと自戒も込めて感じています。当落にあまり一喜一憂せずに自分の絵を追求していって欲しいと思います。皆様の今後の活躍を応援しています。
たいへん刺激的な審査でした。結果的には選外となった作品にも、心動かされるものが多数ありました。
個人賞の石原一博さんについて。「電気配線」に対する強い執着が生み出す艶かしい描写に、いままでの作家にない息づかいを感じました。応募作品だけでなくHPも拝見した上で、彼の愛でる「生命体」が、媒体の中でどうクールに「化ける」か、その可能性に期待します。
1964年大阪生まれ。「イラストレーターズ通信」主宰・理事。主な仕事に、小説挿絵『なぎさの媚薬』重松清/著(「週刊ポスト」にて連載)、新聞小説挿絵『カシオペアの丘で』重松清/著(信濃毎日新聞ほかで連載)、新聞小説挿絵『摘蕾の果て』大崎善生/著『長崎新聞』ほかで連載)、新聞小説挿絵『これから』杉山隆男/著(『北日本新聞』ほかで連載)など。小説挿し絵、装幀を中心に活動中。
このコンペも第3回となり、応募作品全体の質が、さらに上がっていると感じました。選外を含め、多くはプロフェッショナル・レベルでした。
選考は、これまで以上に難しかったです。
審査員の間でも議論になりました。誰を入選とするのか、意見が分かれたのです。
多数決で入選者は決まりましたが、たとえ一部の審査員であっても高く評価された応募者を取りこぼさしてしまうことに、強い違和感がありました。
コンペを主催しながら矛盾しているのかもしれませんが、イラストレーションは多数決で順位が決まるものでもないと考えるからです。
そこで、個人賞を創設することにいたしました。
結果として、満足の出来る入賞・入選作品がそろったと思います。
今回選ばれた皆さんは、日本はもとより海外でも活躍出来る力があるでしょう。ぜひ、世界中に旋風を巻き起こしてほしいと願っています。
第3回『イラ通』イラストレーション・コンペの入賞・入選者による展覧会が開催されます。
会期2012年4月10日(火)~4月15日(日)
時間:12:00~19:00(最終日17:00まで)
授賞式・受賞パーティー:5月14日(土)17時から
会場:gallery DAZZLE(東京都港区北青山2-12-20-101 TEL 03-3746-4670)
http://gallery-dazzle.com
※授賞式・受賞パーティが、4月14日(土)16時からございます。どなた様も出席できます。ぜひ、お誘い合わせの上お越し下さい。
プロフェッショナル イラストレーター集団 イラストレーターズ通信
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